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2013/12/11台湾旅行記(1)-熊本から福岡、そして台北へ

ANAのマイルが溜まっていたので夫婦で台湾旅行することにした。

福岡発5泊6日の小旅行である。今回は移動から宿泊まですべて妻に任せっぱなしにすることにした。ふたりとも一人旅が好きなのだが、船頭は一人でないと必ずケンカになるからだ。というわけで僕にとっては今回何も考えずほいほいついてくだけの大名旅行、殿様気分ってことでとてもお気楽です。

期待半分疑念半分柴男
旅のコンセプトは「屋台的B級グルメ」と「プランBを愉しむ」である。つまり贅沢はしないけど、貧乏旅行には徹しない。そして当初の計画が崩れ去ってもそれはそれで次のプランを即席で愉しむ。ようするに適当ってことだ。

8時に車で自宅を出発。愛犬柴男(ハンドルネーム、柴犬、10歳)を後部座席に乗せて福岡を目指す。途中、山川パーキングで柴男におしっこさせ、サンドイッチとおにぎり買ってブランチ。途中から天気が悪くなり小雨模様に。誰だ雨男は。僕です。

太宰府ICで都市高速に乗り換え、千代出口から少し渋滞。道案内はすべてiPhoneのグーグルマップである。古い車なのでカーナビも古くて使い物にならないからだ。だがこちらの方が圧倒的に便利。ただしバッテリーがめきめき減ってしまう。

予約より15分ほど早い9時45分に「ビースパ住吉店」に到着、車内で少し待つ。ここに5泊、柴男を預けるのだ。前にも何度か預けたことがあり柴男もすっかり気に入っている。1泊くらいは一人でもどうにかなるけど5泊となるとたぶん飢える。まさか連れて行くわけにも行かないので、プロにお願いするのだけど、案外本犬も気に入ってるみたいで。10時の開店と同時に柴男を預けるとすぐに知らんぷりされた。かえって安心だ。

パーキングから空港へ送迎
福岡空港ちかくの有料パーキングまでまたもGoogleマップが誘導。雨のなか車を停め、おっちゃんの運転するワンボックスカーで国内線ターミナルまで送ってもらった。「帰りは国際線からシャトルバスに乗って国内線まで戻ってから電話してね、迎えに来るから」とのこと。タイミング良くシャトルバスが止まったのでそのまま乗り換えて国際線へ。

人のあまりいない福岡空港国際線ターミナル、僕らは今回ANAが提携しているエバー航空なのでKカウンターにてチェックイン、とても丁寧な対応に感心しつつ荷物を預け出国手続きが終わるとなぜか今度は人が溢れている。
免税店を通り過ぎ53番ゲート。トイレ。まだ1時間ほど時間があるのでとりあえず缶ビールに博多とり天で乾杯。隣のゲートはムンバイ行きやバンコク行きだからもう既に客層がアジアしていて気分は高揚。

妻はずっと台湾観光ガイドを片手に何を食べようかと思案している。
福岡空港国際線
僕はといえば空港の無料Wi-Fiに繋げたiPad miniのEvernoteでこのテキストを書きはじめてみたり。昨日までの体調不良は嘘のように回復している。

朝になってようやく荷造り始めたんだけど、迷った挙げ句今回MacBook Airを置いていくことにした。持ち歩きバッグもiPad miniと文庫本くらいしか入らない小さなのにした。
Pentaxの古いデジイチも標準レンズだけにして望遠はおいていくことに。これらでずいぶん軽くなった(結果的に何の不自由も感じなかったので正解だった)。

雨のなか僕らを待っていたのは完全にキティちゃん仕様なエヴァーであった。

完全キティ仕様のエヴァ機

乗り込んでもなかなか飛び上がらず気づけば機内で熟睡していた。フライトと同時に起きる。雲が分厚いので大いに揺れて妻が冷や汗かいていた。

シートのディスプレイで映画が選べるのだが飛行時間が短すぎてどれもラストまで行けそうにない。では音楽を、とマンダリンビートという中国語ポピュラー音楽を聴く。これがかなりレベル高い。J-POPなんかよりずっといい。しかもどの曲も3分ちょっとで無駄に長くなくて良いのだ。すっかり良い気分。

食事が運ばれてきた。日本時間13時、鳥肉とライスとパンとパスタとシナモンケーキ。飲み物はと聞かれてつい白ワイン(無料)。雲の上だから窓の外はすっかり晴天、ちょうど薩摩半島を抜けて東シナ海に入ろうかという辺りで僕はすっかり上機嫌、日ごろ食べないケーキのシナモンの香りは僕をどこか見知らぬ世界の見知らぬ記憶に連れてってくれる(要するに酩酊している)。
エヴァ機内食
紙コップからトイレまでにどこまでもキティちゃんだらけのA330-300。ディスプレイ横にはUSBプラグが備えてありiPhoneを充電できるのもナイス。降りてからフル充電で活動できるのは心強い。

あっという間に台湾桃園国際空港にするりと着陸。羽田に飛ぶのと大して変わらない距離感だ。天気は良くないが雨までは降っていない。入国管理はサイン漏れを指摘される程度、荷物を受け取り空港の無料Wi-Fiに接続、メールチェックなど。いちおう平日なので。それにしても海外って感じがしない。

入国後何のお咎めもなく税関を通過、出たとこの両替所で40,000円を台湾ドルに。11,220NTD(ニュー台湾ドル、台湾元)。NTDは3.5倍すると日本円になります(本日現在)。
その間に僕はグローバルWi-Fiからレンタルしてたモバイルルーターをオン。仕事もしながら旅をするための最低限の投資なのであります(ネットフリークじゃないよ)。


市内行きのバスは1819番、切符売り場の兄ちゃんが気軽な日本語で2人分を売ってくれた。一人125元。外に出ると思いのほか気温が低い。17度とのこと。石垣島より南なのに寒い。冬だからそんなもんなのか。

すぐにバスが来た。荷物をトランクに預け、大型バスに乗り込む。台北市内はここから1時間ほどだ。iPadミニをWi-Fiに繋げてGoogle mapで自分がどこを走っているのを地図で見るのはなかなか楽しい。だって事前にまったく準備してないんだもの。台湾の時差は日本より一時間遅れだが、Apple系の機器は自分で時計を合わせてしまった。カメラだけワールドモードに手動で合わせる。

予約しているホテルの近所まで来ているらしい。車内アナウンスと電光掲示板とGoogleMapでたぶんこのあたり!ってとこでボタンを押して降りる。正解。大きな交差点の角っこにあるビルディングの中にあるらしい。妻が楽天で見つけて予約したというBENTLEY PARK SUITESというホテルだ。漢字で書けば円山商旅会館。3泊したのだが、結論から言えば安いのに最高の宿であった。さすが。

ベントリーホテル受付
ビルの1階には警備員がいて、予約していると伝えたら何やら磁力を発するようなキーでエレベーターを開けてくれ、5階のボタンを押してくれた。そこにホテルのフロントがあり、若くて美人な女性2名がチェックインしてくれたのだった。日本語が通じる。たまにLINEの着信音が鳴るので、LINEやってんだ、って呟いたら、ぱっと笑顔が拡がり照れていた。可愛いぞ台湾。

8階の部屋に入るとびっくりするほどきれいな部屋だ。台北のホテルは食べ物などにくらべると案外高く、日本と同じくらいと聞いていたが二人で6000円台でこのクォリティ、しかもMRTの駅から歩いてすぐとはなんと素晴らしい。ベランダに自動洗濯機、ユニットバスはもちろんウォシュレットからキッチンまで完備。天井にはなぜか4chスピーカー。無料のWi-Fiはもちろんついててなかなか高速であった。

部屋でしばらくはしゃいだりくつろいだりしたがもう日が暮れ始めてるので慌てて外出する。エレベーターはキーがないと開かない仕様。警備員に笑顔を送って外へ出る。とりあえず地図を片手に孔子廟まで歩くことにした。

夕暮れの孔子廟
しばらく歩くとなにやら屋台の準備をしている光景が。これが噂の台湾屋台か。実は僕にとって台北は初めてなのである。妻は以前職場の旅行できたことがあるらしい。きょろきょろしながら歩いていたら孔子廟の立派な門前に出た。いくつか集団が確認できるのは台湾の修学旅行生たちみたいだ。青春期の野郎どもがとても美人なガイドさんに群がっている。言葉は分からないが痛いほど良くわかるぞその感じ。

孔子廟はとても静かで、勉強になる施設であった。孔子については「孔子なう」で読んだ程度の知識なのだが、日本語の解説もありとても分かりやすかったし、漢字に関する資料がたくさんあってこれも勉強になった。

大龍街夜市
絵馬を買いまして予備校生の息子の合格祈願をする。ひとつたのんます、学問の神様。徐々に日が暮れてきた。気温も下がってきた。そろそろさっきの屋台の準備が終わったくらいだろうからさっそく冷やかしに行こう。ガイドブックによると大龍街というらしい。歩道と車道の間に屋台が連なり、肩や歩行者、方やバイクや車を相手に商売しているようだ。軽く買い食いしつつ、では本格的な夜市として有名な士林市場なるとこへも行ってみようではないかってことに。
バスの電光掲示板がクール
Google先生の言うなりにバス停に行き、41番バスを待つ。EZカードってのをコンビニで買っておいてチャージするとSuicaみたいに乗れちゃう。しかし排気ガスが凄いなあ。
士林市場に到着

時刻表からほぼ10分遅れでバス到着。後方から乗り込む。定額制のようだ。15元。車内は若い女子からおじいさんで満車で座れない。窓の外にはミニバイクがたくさん。でも去年行ったサイゴンみたいな無秩序感はない。驚くのは町の屋根をかすめて直陸していく大型ジェット機だ。映画で見た香港みたいだ。

台南意麺うまかった
バスは橋を渡り、士林市場に到着した。なるほどこれはビッグマーケットである。平日にも関わらず大勢の人間が集まっている。凄い活気だ。毎晩お祭りなんだ。お店に雰囲気はアメ横っぽい感じかな。

無駄にウロウロしながら買い食いしたりコニー仕様のiPhoneケース(恐らくは偽物)買ったりしてたらお腹が空いたのでちょっと外れた筋に見つけた台南意麺之家という麺屋に入ってビールと意麺。うまい!2杯とビール2本、全部で290元とこれまた安い。

士林夜市は若者だらけ
また市場に戻って、ぶらぶら。射的なんてのが並んでたりしてこどもたちもみんな笑顔だ。トイレに行きたくなってお寺へ。市場の地下に入るとそこは巨大なフードコートだった。あらゆる色や匂いが渦巻いている。客は観光客が多い感じかな。ありとあらゆる料理店が軒を並べていて、寿司屋や鉄板焼きも。本当に若い人が多い。たまに日本語も聞こえてくるが事前に予想したほどでもない。西洋人は少ない。やっぱり漢字読めないと敷居が高いのかもしれない。

かなり寒くなってきたが人混みでさほど気にならない。僕らは買い食いを続けながらひたすら歩く。そろそろ帰りましょうかね,初日だし、と市場を出て今度はMRTの駅まで歩く。近代的な地下鉄(地上も走る)だ。

士林夜市の地下食堂街
市場を出てもその外縁にはお祭りのような出店が並んでいる。風船を的にするお店が多い。若いカップルの男がピストルでBB弾を全弾命中させてた。すごい腕前。軍関係かな。

MRTの駅は自動改札
EZカードで電車に乗って一駅で下車。座れないほど多くの客だった。駅をおりてしばらく歩く。わりと寂しいがぽつぽつと食べ物屋が見つかる。あっという間にホテルだ。だがまてよ、寝酒を買わねばとまたしばらく歩いてセブンイレブンへ。台湾はセブンイレブンだらけである。たいていイートインコーナーが完備している。なかには熟睡してる爺さんもいた。慣れない英語を話して盛り上がってる女子高生。帰り道に「寵物公園」って看板のお店があった。写真からしてペット関係かな。
コンビニでビール類調達

ホテルに戻り、1階の警備員に玄関を開けてもらい、エレベーターで直接8階の部屋へ。テレビつけるとどこも同じニュースで汚職と汚水問題だった。チャンネルは100を超え、NHKも映る。それにしてもどのチャンネルもよく喋るなあ。だからこれだけ食べても太ってる人を見かけないのかも。

シャワー浴びて缶ビール飲みながら今日撮った写真をiPadに写して二人で振り返る。スライドショーが終わった瞬間にいびきをかき始めたらしい。
ホテル前の四つ角で開催中の台北グランプリ

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