2014年12月29日月曜日

【まとめ】2014年11月のイギリスひとり旅をふりかえる

トラファルガー広場の夕暮れ
というわけで昨年末の台湾旅行記に引き続き、今年も旅行記ブログに熱中してしまった年末となりました。お忙しい時期に毎度の長文に付き合っていただいた方、本当に申しわけないです。

旅ブログを書くのは将来ボケてしまった自分にむけての生きた証みたいな心情なのですが、1ヶ月前の旅を振り返りながら写真をひっくり返したりいろいろ調べたりしながら追体験することもとても楽しい復習の時間になりました。

下記はそんな追体験を踏まえてのまとめのまとめです。

  • 40代最後の冒険だった

リヴァプールにて
さしたる動機も信念もなくただ消えゆくマイルを惜しむだけの思いつき旅行でしたが、結果的にそれは来年2月で50歳になる僕にとって40代最後の冒険となりました。といっても奥地のジャングルや砂漠に行くわけでなく、世界有数の大都会に行ったのですから普通に考えたら冒険でもなんでもないわけですが、今年3月に4年間を過ごした東京アジトを離れて以来ずっと自宅でばかり過ごしていた僕にとってやはりちょっとした冒険だったのです。

・円安という試練が加算された
GBPとJPY
というのも今回の特徴となりました。まったくタイミングの悪い話だなーと当初は嘆く一方でしたが、現地で数日を過ごすうち、少し考えが変わってきました。これは僕にとって大事な機会かもしれないと。
生まれて初めて日本の外に出た時(1987年)には既に円高ドル安だったので、僕にとって海外旅行とはずっと「海外に行くとなぜか金持ちになってしまう」機会だったのです。あまり深く考えることもなく、海外って楽だよね、みたいなノリで。

ですが今回は円安の影響でまったくその逆のパターンとなりました。特に長く続いているデフレの影響で日本の物価は驚くほど安くなっています。特に宿泊代や食費に関してはそのクォリティを考えたら世界一安いのではないかと思います。それに対して今回の旅はロンドンの物価高+円安という真逆の環境に放り込まれることになりました。

2009年インド再訪の旅
現地の英国人はもとより他国からの観光者に比べても、恐らく財布の自由度がかなり少ない人間になってたことは確かです。「海外に出たらお金持ち」から突然「海外ではしがない貧乏人」に立場が変わってしまったわけです。悲惨と言えば悲惨ですが、餓死するほどの話ではないのでこれはこれで面白いな、と感じました。

そんな環境におかれて初めて考えることだってあるのです。「はたして円高とは何だったのだ?」という疑問がそれです。どう考えても円高だったのは僕個人の実力や実績とは無関係な話です。それは総体としての日本の経済力や国富が海外から高い評価をされていたからだと思いました。でもそれはなぜそうなのか。国の経済力の実体とは何なのだろう。

2012年ベトナムカンボジア
旅行の間ずっとそんなことを考えていて、僕の出した答えは「1970年代くらいまでの日本人が狂ったように働いた結果ではないか」というものでした。つまり僕よりずっと上の世代(たぶん戦前・戦中派くらいまで)が敗戦後、持てるエネルギーのすべてを経済活動に振り向け、猛烈にモノをつくり、休むことなく世界中に販売し、膨大な貯蓄を貯め込んだ結果が円高という現象だったのではないかと。

2013年妻と台湾旅行
つまり今まで僕は昔の日本人が猛烈に働いた遺産でもって海外で偉そうな顔をしてこれていただけなのではないか、と思うに至りました。そうやって今回の旅を捉えなおすと「これくらいが普通なのかもしれない」と思えてきました。そりゃ冗談で「日銀め黒田砲めアベノミクスめ」とか書いたりはするけど、本当は円安で酷い目に遭ったのではなく、今まで遺産で良い思いをしてきただけなのかもしれないな、と考えてみると今までの不透明感が少し消えた気がしました。

その上でこれから先どういった為替が望ましいのか、もっといえば今後の日本経済、世界経済のありようについて、今度は僕らの世代がきちんと責任をもって何かを始めないとな、と強く思いました。

環境が変わると人間はなにか考えるものだ」というお話しでした。

・21世紀のひとり旅について
についてもまた考える旅行となりました。

25年間使ってる相棒
以前からひとり旅は団体旅行や仲良しとの旅行とすこし違うのだ、などと言われてましたが、21世紀になってみんながスマホを持ち歩く時代になるとそれもまた様変わりしてきた感じを強く受けました。「旅先まで行ってスマホでネットなんて」という意見もありますが、ことイギリスに限った話だと街ゆく人々ほぼ全員がスマホを眺めながら歩いてる環境だったのです。その中で「俺は旅人だから」と無理してアナログに徹するのもまあ悪くはないけどあんまり無理するのもどうかなって気がして。

それに加えてTwitterやLINE、Facebook、Googleなどでずっと日本や世界と繋がったまま旅をするのもちょっと新鮮でした。これまでもネット環境を作って旅をしてきましたが、今回は現地SIMカードを利用したことでほんとに国内と変わらない環境となったことでまた少し旅の空気が変わりました。

息子とLINEで会話
具体的には旅先で見つけた様々なことがらについてその場で検索して調べることができるようになりました。歴史やエピソードを知ればこそ細部に目がいきますし、なるほどそういうことかという納得も変わってきます。一方でネットにはまったく出てこない物語を見つけたときはそれでそれで嬉しくもなります。Wikiや公式な情報だけでなく誰かの書いたブログも時に役立ちました(もしかしたらこのブログもそうやって読んでくれてる人がいるかもしれません)。移動や宿泊はもちろん、さほど得意でない英語についてもiPhoneは大いに活躍しました。僕は休暇のつもりでも日本は仕事日ですからメールなどの仕事も普段と変わらず続けることができたことも、比較的長期間の旅ではとても有用なことでした。インターネットとモバイルは良し悪しは別にしても旅の性格をずいぶん変えたことは間違いないと思います。

ネットについてはさておき、今回移動中にあれこれ思いついたことをiPhoneにメモしてました。まとまりありませんけど以下箇条書きで。

ひとり旅の効用について

  • あえて逆境に身を置けばちがう考えが浮かぶ

    • 環境が変わることで当たり前と思っていたことの本質にはじめて考えが及ぶ。

  • 他人・他国との適切な距離感について常に模索を続ける

    • 他人や他国と「同じところ」「違うところ」を見つけて驚いたり喜んだりすることこそが旅の本質だ(by 開高健←たぶん

  • 問題解決の技を磨く場となり少し自信がわいてくる

    • どんな困難に直面しても解決できるはずという自信、あるいはプランBを楽しめる余裕の醸成。日々肥大する臆病さからの脱出をはかるのだ。

  • 過剰になりがちな神経をたまに麻痺させることはとても大切だ

    • 年々小さな許せないことが増え神経質になる一方の自意識を外気に晒すことでフォーマットするのだ。慣れさえすればたいていことは許せるようになる。大丈夫、とタカをくくれる感性を呼び戻すことは大事だ。

複数での旅だと考え事してる時間より会話を優先するでしょうから、ちょっとまた違う愉しさの旅になるのだと思います。また今回予算の関係でドミトリーを泊まり歩いたのですが、見知らぬ他人と同じ屋根の下で過ごすというシチュエーションは思った以上に脳内を日本語で満杯にするということを知りました。

・2014年イギリス旅行12日間につかったお金
では最後に今回使ったお金についてまとめてこの旅日記を終わろうと思います。
まず為替レートはだいたい182円〜185円でした。最初に空港で換金した際にはもっと不利なレートだったので、感覚的には「1ポンド200円」と考えて生活することにしてました。iPhoneに200円で買った「DailyCost」というアプリをインストールし、暇を見て毎日お小遣い帳をつけてまして、使いすぎないよう注意しました。

今回のお金のポリシーとしては、

  • いつもの国内出張と同程度の費用を心がけたうえで
    • 贅沢はしないけどドケチにもなりたくない
    • ここでしか味わえないものには費用を惜しまない
    • あまり計画的にならずご縁があれば受け入れる
という感じです。まあだいたいいつもそうなんですけど。

その上で、先ほどのアプリからCSVで出力したデータをGoogleスプレッドシートでグラフ化したのが右図です。


全部で18万円くらい使いました(往復航空券はマイレージのため無料、ただし燃油サーチャージは入れてません)。交通宿泊の費用が約半分でした。飲食費が全体の2割強、あとはミュージカルとかウォーキングツアーとか最終日キャンセルしたレンタカーとか・・・。

これが高いのか安いのかは難しいのですが、アジアだったら超贅沢な金額だけど一般的にヨーロッパ12泊したら倍くらい掛かるケースもあるのかなって感じです。僕としてはまあまあ満足しております。



というわけで最後にだらだら書いてしまいました。帰国して1ヶ月以上経ちましたが、これでようやく旅を終えた気分で新しい年を迎えることができそうです。

いつかまたどこか旅に出よう。来年もまた楽しい1年でありますこと祈りつつ。
おしまい

今回の旅日記 目次
1イギリスに行こうと思い立った。後先考えず行くことにした。
22014年11月12日(水)熊本から御徒町へ
32014年11月13日(木)羽田からヒースロー空港、パディントン駅近くに泊まる
42014年11月14日(金)地下鉄とバスとで大英博物館を満喫、ドミトリーでは音楽を楽しむ
52014年11月15日(土)ウェストミンスター、シティ、ロンドン橋など小観光
62014年11月16日(日)ロックンロール・ウォーキングツアーとミュージカル鑑賞
72014年11月17日(月)ひとりビートルズ・ウォーキング・ツアー敢行だ
82014年11月18日(火)列車に乗って港町リヴァプールへ。博物館を巡る。
92014年11月19日(水)マジカルミステリーツアーとキャバーンクラブ
102014年11月20日(木)ペニーレイン、博物館、街歩き、あら風邪ひいたかも。
112014年11月21日(金)雨の極寒マンチェスターへ移動し科学産業博物館で過ごす
122014年11月22日(土)ロンドンに戻り帝国戦争博物館。夜はレゲエナイトだった。
132014年11月23日(日)雨のグリニッジ、パディントンのパブでF1最終戦、ヒースロー近くのホテル
142014年11月24日(月)〜25日(火)ヒースローひねもす→羽田→熊本空港→仕事
15【まとめ】2014年11月のイギリスひとり旅をふりかえる

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