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2017年3月21日(火)国立人類学博物館→長距離バスでグアナファト市へ移動

今日はメキシコシティからグアナファト市へ移動
さてメキシコシティのこのホテルも今日までです。昨日は朝早く出て朝食抜きでしたので今朝は食べておこかなと。メキシカンスタイルってのを選んだのですが、まあまあでした。無料とばかり思い込んでたけど110ペソ。かなり年配の給仕係がなかなか格好良くて、朝飯食べにやってきた近所に住むご老人風情と粋なやり取りするさまを眺めながら、このへんだとたぶん定年制とか関係ないんだろうなあ、なんか良いよなあとか考えながら食べてました。

国立人類学博物館
今日の午前中は国立人類学博物館で過ごすことに。荷物を預けてチェックアウト後、ホテルにタクシーを呼んでもらうようお願いするとメーターが付いてないタクシーが地下の駐車場に登場しました。博物館までお幾ら?と尋ねると320ペソとのこと。さすがにちょっと高くね?と思ったけど値切る前に走り出してしまったので後の祭り。スタートする前に値切るべきだった。空港からホテルまでより高いじゃないか。1800円くらいだけど。

メキシコと言えばお面
良く似た知りあいがいます・・・
運転手氏、僕が気前の良い客だと判断したのか「帰りはどうするんだ?なんだったら1時間180ペソでハイヤーしないか、バスターミナルまで安全に送ってあげるよ、安全が一番だよ」と売り込み開始。普通にあちこち案内してもらうんだったら貸し切りでも良いんだろうけど、ただ博物館に行ってそこで待たせるだけにあんまり意味ないと思うし、合計したらさっきまで泊まってたホテルの一泊分と変わらなくなるのでお断り。それでも諦めきれないのか、運転しながらあちこち案内してもらいました。ここが日本の大使館でアメリカ大使館はここだぞ、とか。半分冗談で「それは本当か?壁が見当たらんのだけど?」と返したらしばらくして大ウケしてたのでまあ良かった。博物館から次の目的地、バスターミナルまでは地下鉄で移動するのだ。

古代の像とは思えない
このままポスターになる
 国立人類学博物館に到着。朝早かったせいか全く並ばずにチケットを買い、2時間ばかり展示に集中しました。大きな噴水(というか二階から水が落ちてくる構造なので滝か)を中心にかなり広い建物が広がってます。とりあえず時間の許す限り順を追って見ていくことにしました。お隣のアメリカ合衆国は二百数十年の歴史しかない若い国とよく言われますが、メキシコに関しては本当に長くて特徴のある色彩豊かな歴史を持つ国であることがしみじみよくわかりました。


ほんとユニークだ
ガラパゴスという表現が適当かどうかわかりませんが、16世紀にスペインに征服されるまで他の文明とほとんど交流のないまま独自の発展を遂げていくその文明のユニークさは群を抜いているように思えます。メキシコに行くと決めて実際に来るまで何冊か歴史に関する本を読んでいたのですが、正直時系列も王の名前も地名もごっちゃになっててしまったのですが、こうやって現物を見ながらテーマ別に歩いて回るとかなり整理されたような気がします。

子どもたちがたくさん
2年前に大英博物館に行ったときにも感じたのですが、ここにもたくさんの小学生、中学生たちが先生に率いられて歴史の勉強に勤しんでました。教科書を片手に授業を受けたり小説や映画やドラマで勉強するよりも、こうして現物を前に説明を受けるほうが何倍も深く心に刻まれるのだろうなあと思います。歴史に詳しくなることイコール賢い大人になれる条件かどうかは近頃のご時勢を眺めてるとなんともいえませんけど。

路上にダリの作品が
そろそろ移動しなければ、と博物館を出ると真っ青な大空。スマホに導かれて地下鉄の入り口まで歩くとダリの作品が歩道にたくさん並んでいました。メキシコって本当に芸術が身近にあるんだなあとつくづく感じました。こないだバルセロナに行ったときもそう感じたのですが、スペインの文化にそもそも芸術的な要素が色濃いのかもしれません。文明の出会いは相当に悲惨だったようですが、長い歴史の中で熟成されてきたネイティブの芸術と植民地と重商主義バブルに沸いた帝国の芸術が出会って火花を散らしたのかーと勝手に想像して胸を熱くするのでした(事実とは違うかも)。

メキシコ地下鉄初体験
さてここから高速バスターミナルまでメキシコ地下鉄の初体験。ガイドブックなどには「スリに注意」なんてたくさん書いてあるけど感覚的にはバルセロナの地下鉄とあまり変わらない雰囲気でした(安全という意味ではない)。そりゃときおり物売りや物乞いが乗ってきたりもするけど、基本的には静かだし乗客の多くはスマホの画面を眺めていたりしてあまり特殊な感じは受けません。二度ほど乗り継いで目的地、北方面バスターミナルへ。それにしても往路のタクシーは何だってくらいの5ペソ(30円)でここまで移動できるなんてやっぱり地下鉄は庶民の味方。もちろんスマホのGoogleマップが大活躍ですここでも。

めちゃ立派なバスで5時間
贅沢仕様なバス車内
バスターミナルでは次の町、グアナファトへのチケットを買いました。特になんてこともなくスムーズに座席指定までできて、5時間の乗車で570ペソ(3,400円程度)。バスに乗り込むときには手荷物検査やX線検査もあるし、なんせ直行便だから途中で強盗が乗ってくる危険もなく、ファーストクラスみたいなシートにはディスプレイが装着され映画や音楽まで楽しめるという豪華仕様。客はとても少なくて10人以下、リクライニング豪勢に倒してゆっくり過ごせました。でも寝てしまってはせっかく解消気味の時差ボケが酷くなるぞとここは我慢。

飛行機並みのエンタメ
シートのディスプレイの中から「音楽>メキシコの流行歌」を選んで聴き始めるとこれがなかなかに良いのです。アーティスト名と曲名をAppleMusicで検索するとほとんど探せたのでそのまま保存。これでアルバムごといつでも聴けるってわけです。そういえば昔は海外旅行に出かけると現地の流行歌をテープかCDで買って自分へのお土産にしていたりしてたわけですが、今ではそんな必要もなくなってしまったのかと気づきました。膨大なストックを持つ図書館には一生読みきれない本があるけどその中の何と出会えるかで人生が決まる。現代における旅にはそんな出会いを得るためという目的がありそうです(的な論を以前誰かの本で読んだことがあったような)。

もう半分だ
車窓の光景
5時間なんてのはわりとあっという間でした。たまにGoogleマップで地図をチェックするとどんどん目的地のグアナファトに近づいていくのがわかります。窓の外にはどんどん傾いでいく太陽が。ときおり見える家々には小さな子供やお母さんがのんびり座っていたりして、ふと僕が仕事でなんか大きなミスでもやらかして高飛びせざるを得ないような状況に陥り、妻と二人してこの世界の片隅でひっそり隠れて暮らしているとしたらこんな感じの村になるのかなあ、まあそれもなんか悪くなさそうだなあとかいろいろ妄想をまき散らしているうちにそろそろ目的地です。しかし豪快にネット使ってたら昨日リチャージしたばかりのパケットを1GBまるまる使ってしまったようで焦りました。もう一台iPhone持ってきてたのですがテザリングしたのがまずかったみたい。
迷路のようなトンネル
グアナファト市にはどの道からもトンネルを抜けないと入れないそうで、つまり大型バスは直接入れないみたい。到着したターミナルはホテルから9kmほど西。ここからはさらに市内へ向かうバス(ちょっと小型)に乗り換えるかタクシーといことになります。そろそろ日も暮れるしどうしたもんか、と突っ立ってたら「よければタクシーシェアしませんか」と日本語が。そういえば僕のシートの前席は若い日本人女性二人組でした。きけばホテルもさほど離れていないようなのでそりゃぜひってことでタクシー乗り場へ。迷路のようなトンネルに排気ガスをまき散らしながら進む車内で聞いてみるとOLさんということで、グアナファトには1泊だけとのことでした。そのあとは僕と同じオアハカに移動するとのこと。

美しい街だ。日が暮れてきた。
グアナファト大学の近くで降り、彼女らと別れるととりあえずコンビニOXXOへ。今度は半分やけになって200ペソ分、パケットをリチャージしておきました。テザリングさえしなければこれで1週間は持つはずです(結果的には余りました)。さて、予約していたCasa de Pitaを探すのですがなかなか探せません。Googleマップはどうやら間違っている様子。そういえばバルセロナでも同じ目に遭ったんだった。

おー、ウェルカムボード。
 なんとオシャレな部屋!
20時までにチェックインしないとスタッフは帰っちゃうよ、とメールもらってたのですがだんだんその時間が近づいてきました。そうだ電話があった、とホテルに電話するとお互い同じレベルの英語力。どうにか僕の居場所を伝えたら「すぐそこよ!待ってて!」と若い美女が迎えに来てくれました。何度か前を通ったけど全然わからなかったですーと門の中に入るとお年を召したお婆さんがいて、「この人がPitaさんよ」と紹介してくれました。彼女らは夜になるとここではない自宅に戻るそうです。玄関のカギの閉め方や朝食についてなど説明を受けてようやく部屋に落ち着けました。なんともオシャレな部屋。いやーここは良い宿だなあ。

夜のラウニオン公園
そうだ晩ご飯だ。玄関の鍵を締めて坂を下るとそこはラウニオン公園で、大勢の人たちがベンチに座って話したりレストランで食事したり楽団の演奏を楽しんだりしていました。さっきタクシーをシェアした彼女たちも見かけました。ここは学生の街ってことで若者たちで溢れています。気温は少し肌寒い程度で過ごしやすくて、19才の4月頃、はじめて京都に出てきた時の空気に似ているなあと思いました。<ラウニオン公園のレストランで演奏している楽団の動画

謎の真っ赤な肉料理
このお店で満腹に
立派すぎず一人でも入れそうな店を探した結果、角っこのLa Bohemiaってお店にぶらりと入り、とりあえずビール。メニュー見てもよくわかんないので、お店のオススメありますか?と指さしスペイン語できくと「まかしとけ、これがいい」とおばちゃんが一人で納得してオーダー。しばらく待って出てきたのはアルミフォイルに包まれた真っ赤な骨付きラム肉でありました。完食せねば日本男児の恥、とばかりビール追加しつつ豪快に食べまくり。大変美味しい料理でございました。

ブラウン管TVなのがよい
ほろ酔い加減で部屋に戻ろうと歩いていたら工事現場で派手に転けてしまって手のひらから出血の惨事に。というほどたいした事はなかったのですが、仮設階段を上がるつもりが足が十分に上がってなかったようなのです。そんなに酔ってもなかったのでちょっと疲れが出たのかもしれません。シャワー浴びながら下着洗濯して部屋干ししたらベッドに入って大人しく就寝・・・・のつもりがどういうわけか目がランランとしてきて眠れない。やばいなあとPodcast聞いてみたりするのですがどんどん目が冴えてくる。いつも英語を読んだり聞いたりするとすぐ寝るので(笑)、Kindleでグアナファトについて書かれた英語の本をダウンロードしてみたところ、案外面白く、しかもWordwiseという優れた機能が助けてくれて最後まで読んでしまいあらまあもうすぐ朝だわ・・・まあ昼間眠くなったら昼寝すればいいことだけど。そんなこんなでメキシコ3日目の夜は更けゆくのでした。

<Googleフォトによる自動作成ムービー>


<今日の他の写真>

メキシコシティで2泊したホテル・エル・サルバドル。中級で落ち着いた良い宿でした。
ホテルの朝食は有料だった

ホテルから博物館まで贅沢にタクシー移動、こちらは独立記念塔

同じく博物館。なんか宮沢賢治を思い出す。

博物館を出るとダリのシュールな世界が拡がっていた。
地下鉄乗り継いでバスターミナルに到着。ここからグアナファトへ5時間。



プリメーラプラスというバス会社。片道570ペソ、クレジットカード使えました。

グアナファトの宿、Casa de Pitaの部屋。洗面台のタイルがとてもオシャレ。

僕の部屋は1Fがシャワーとトイレ、2Fが寝室というメゾネット物件でした。

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