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2017年3月25日(土)、メキシコシティに戻り夜は広場でマリアッチとメスカルの宴


深夜のホテルで仕事
オアハカから空路メキシコシティへ戻る
早く寝て夜中に目を覚ましそのまま朝を迎えるという悪い癖がついてしまったようで、ふと目を覚まして時計を見るとまだ夜半過ぎではありませんか。何度試みてもいっこうに眠くならないので諦めて電気をつけ、持ってきたChromeBookをホテルのWi-Fiにつないで仕事はじめました。熊本の取引先と新規企画の打合せチャットしたり、ODMLのPDFをサーバにアップしたり。わりと回線の状況も良いみたいでストレスなく仕事できてしまいました。どんどん目が冴えてきて気がついたらもうすっかり太陽が昇っております。

朝は足が長くなる
メキシコの電柱電線
朝の散歩にでも出かけるか、と部屋を出てソカロ広場方面へ。ここでもメキシコ人の朝は早いようでみなさん南国とは思えぬ調子で活動的でありました。観光地だからかカメラをもって広場をうろうろしてても特にじろじろ見られたり、売り子が近寄ってくることなどなく、とても過ごしやすい街だなあとつくづく。真っ青な空にどんどん日が昇り気温も上がっていくとちょっとお腹もすいてきました。

<朝の市場で朝食>

朝日のなか歩くいい男たち
どこか安くて美味しい朝食のお店でもみつけなきゃ、ときょろきょろ歩いていると昨日ツアーバスが解散したベニート・ファレス市場に行き当たりました。そういえば今日は土曜日だったなーと思い出しながら早朝の市場を歩いているとたくさんのお店が開店準備をはじめております。この市場はかなり大規模なマーケットでいくつかの大きな建物群のなかに小さなお店がたくさん入っております。また場外市場みたいな感じでその周囲にもいろんなお店が並んでいるのです。

市場内レストラン
そして働いている人や買い物客、おそらくは観光客むけでもあろう大小様々な食堂レストランがあちこちに開店しているのでした。
目のあったおばちゃんが「美味しいよ、食べて行きなよ」的な言葉をかけてくれたので、誘われるままにカウンターへ。適当にオススメされた朝食をお願いすると「Chocolateもいかが?」と問われた(気がする)のでSiと返事してしばらくするとホットココアともちもちパンが出てきました。

Entomatadas
Chocolate
睡眠不足でふらふらしてた身体にこの暖かいチョコレート味がじんわり沁みて、朝から幸せに包まれてしまいました。続いて出てきたEntomatadasはお肉とトマトソースの合わせ味が抜群で例によって何種類かのサルサでその味を変化させながら幸福感を持続させたのでした。最初はお客さんも少なかったのですがぞろぞろと人がやってきてさっきのおばちゃんは大きな声と迫力ある態度で次々にお客さんを呼び込むのでした。媚びるでも愛嬌振りまくでも脅迫するでもなく、ただ自信に満ち溢れた態度で「うちは美味しいよ」って感じで。なんかいいなあ。

<ベニートファレス市場でお土産>

露店のTシャツ屋オヤジ
市場を出ると場外に露店が並んでいるのですがご当地Tシャツ屋さんを見つけ、冷やかしてたらわりと英語を話すちょっとロックな感じを漂わすオヤジが話しかけてきて面白かったので何枚か買いました。妻と僕のお土産に。最後に「写真撮るよ」って言ったらなぜかサムアップ。なんかいいんだなあ。
風船売り
そろそろ朝9時を回り、ソカロ広場に戻ると大勢の人たちが集まってそれぞれに過ごしていました。土曜日とだからなんとなく広場にきちゃうオアハカ市民の皆さま(想像だけど)。前が見えないくらいに風船を抱えた売り子が歩いていたり、ギター弾いてる学生やベンチに腰掛けてさとうきび食べてるカップルや。何の気なしにカテドラルに入ってステンドグラスを眺めたり。そうだ、チェックアウトまでまだ時間があるのでちょっと観光でも仕様かな、とスマホのKindleに仕込んだ地球の歩き方を開いてみる。

<ラソレダー教会へ>

少しばかり西の方へ歩くと「ラソレダー教会」がみつかったので入ってみました。メキシコの聖母信仰の中心地、と書いてある。ご年配の女性が教会に向かって歩いていく様子を眺めていると宗教も本
来は心安らかなものなんだよなあとあらためて考えました。言葉が途切れるほどの美しい装飾やお城のような外観に目を見張りながら西洋文化と中米文化の不思議なせめぎ合いと融合をただただ感じながらまた東へと歩いていると泊まっているホテルに帰着。

<ホテルをチェックアウト>

心地よいホテルでした
部屋に戻りシャワーを浴びると荷物をまとめ、1階に降りてチェックアウト、ついでに空港までのタクシー手配を依頼。来たときと同じように乗り合いタクシーが良かったのですが、それあまり安全じゃないからねと言われるがままに普通のタクシーにしました。まあいろいろ乗ってみるのもよいかなと。値段を聞くとガイドブック情報よりずいぶん安いみたいだし。

<キャッシングとお土産調達、タクシーで空港へ>

市場でお土産
タクシーは11時に来るというので荷物を預けてまた外出することに。そういえば母から餞別もらってたことを思い出し(50過ぎて情けない話ですが)もういちど市場に戻って何かお土産を買うことにしました。といってもたいそうなものじゃなくて小さくて軽い小物入れバッグをひとつ買ったくらい。ここでも値切ってみたけどまったく通用せずでした。やっぱりもともと安すぎるからか。そういえばペソが少なくなってきたぞ、と銀行見つけてATMのキャッシングするもなぜかMasterCardから拒絶されてしまってもう一枚持っていた別のカードで試すと2,000ペソ(12,000円くらい)ほど引き出しに成功。クレジットほとんど使ってないのになんで拒否されたのか分からないまま、まあこれであとしばらく余裕だなと(出国時に振り返ったら借りなくてもやっていけたことが判明したけど)。
カミカゼタクシーで空港へ
ホテルに戻り預けていた荷物を受け取るとしばらくしてタクシー運転手登場、現金ももったことだしとちょっと豪勢な気分で8km先の空港へ快適に移動いたしました(というかかなりのカミカゼぶりだった)。空港について支払おうとするとちょい多めのチップを要求されたけどまあぶっ飛ばしてくれたしそれくらいよいか、と気安く応対。それでもまだ相場より安かった気もします。

<InterJetでメキシコシティへ戻る>

空港待合室
3回目のInterjet機
ソソコトラン国際空港に到着するとInterjetのカウンターでメキシコシティへのフライトにチェックイン、今回は遅れもなく普通に乗ることができました。ゲートから機体までは歩いて移動、タラップを利用するのですがいつものようにカメラを向けたら警備員か軍関係者に「ダメ」と言われびっくり。既に撮影終わってたわけですけど。
離陸後オアハカを見下ろす
わずか2泊3日のオアハカですが空から眺めるとちょっと里心がついたというか、次はゲラゲッツァ祭りにでも来てみたいなあ、来ることあるかなあ、なんて少し感傷的に。機内ではいつものようにドンタコスと飲み物が無料提供され、ちょっとだけ寝ている間にベニート・ファレス国際空港に到着。今回は騙されないぞとタクシーチケットカウンターで「小さいセダンでいいから」と強調すると何ごともなく195ペソといわれ安心して購入。前回の2/3ですわ。。みなさん空港の端っこにあるエクセレンシア社が安心です(個人の感想です)。

<シティのガリバルディ広場>

シティのちょっと良いホテル
メキシコ最後のホテルはずっと1泊あたり3,000円だった予算より高めの5300円という贅沢仕様で予約してみたのですが、到着してみるとなりほどなかなか豪勢なカウンター、しかも華麗に英語を話せる美女。部屋に入ってみるとこれまた広いベッド。でもなぜか窓が廊下側にしかないのはやはり一番安い部屋だったからか。メキシコ到着時に泊まった地区よりも少し北側に位置するHotel Plaza Garibaldiはガリバルディ広場に隣接するということでまた少し違う街並みを体験できるのかなあと思いまして。でも昨夜ほとんど寝ていないので到着と同時にいきなり1時間ほどぐっすり寝てしまいました。

延々と続く屋内レストラン街
雨には楽団も立ち往生
空腹とともに目を覚まし、外に出てみるとなんと曇り空。玄関を出て左側がすぐガルバルディ広場で何やら賑やかな方へ歩いて行くとたくさんのレストランが並んでいるサン・カミーロ市場に入りました。時刻は18時過ぎ、現地の感覚ではまだ夕食には早いらしく、お客はまばら。端から端まで物色して歩くのもなかなか楽しいものです。すると外から轟音が聞こえてきまして何だろうと窓から見上げると雷鳴飛び交い大雨が降っているではありませんか。日本では雨男として鳴らしている僕ですがここメキシコに来てからはここまで良い天気が続いていたのです。ですが最後の夜にこれか・・・と強烈な豪雨をただ呆然と眺めておりました。
豪雨の動画1><豪雨の動画2>

Restaurant Tepatitlan
スープ食で温まる
これには広場のあちこちにたくさんいるマリアッチの楽隊もまいったみたいで屋根の下で一緒に雨宿り。でも雨のおかげか広場のお客さんたちは続々と食事をはじめたみたいで僕も適当にみつけたお店Tepatitlan Local32に入って何か食べようと若い店員さんにメニュー任せてとりあえず瓶ビール。続いて出てきたのは温かいお肉のスープでした。例によっていろんなサルサを足して味を変えながらビールもお代わりしてすっかり満腹に。これが一人旅の哀しいところで、もし二人三人だったら何種類もの楽しめるのにあっという間に満腹してしまうのです。

テーブルを囲む楽団
回りのレストランにも続々と客が入り始めあちこちでマリアッチの楽隊がテーブル囲んで演奏はじめました。一人でギター弾いてる流しのおっちゃんからドラムス持ち込みの本格的なバンドまで。家族連れや団体のお客さんがそれぞれに好きな曲を次々リクエストして一緒に歌い、その都度チップを支払うって流れのようです。そんな様子を撮影しても別に咎められるわけでもなくむしろ笑顔振りまかれたりするので僕はもっぱら他の客のチップのおこぼれを楽しむ感じ。
レストランでの楽団演奏動画1><レストランでの楽団演奏動画2

<夜中に目が覚め、再び広場へ・・・そこは路上音楽祭でした>

泊まったホテル
ほとんど雨も上がったようで雨に濡れることもなくホテルの部屋に戻った僕は、テレビでやってた映画ロッキー2を意味もなく眺め、シャワーを浴びてまたベッドの中へ。まだ睡眠不足を引きずっているのでこのまま朝まで寝るのかなと思っていたけど次に目が覚めたのはまだ午前零時でした。部屋の中には外の強烈な音楽がぶんぶん侵入してきてて、煩いというよりかは何か外気の興奮状態が忍び込んできてるといった感じになっております。ううむ、このまま寝てしまうのもなんだかもったいないぞとホテルをでるとすっかり雨は上がっており、広場一体は日本でいう夏祭り状態の大騒ぎでした。ホテルのすぐ横はライブハウスみたいになっててそこでの大音量演奏が僕の目を覚ましたようです。
広場に向かうと老若男女が大勢歩いていてその合間でたくさんの音楽隊がマリアッチを演奏している状況でした。真夜中なのに治安の悪さなど微塵も感じさせません。笑顔の警察官もあちこち立ってるようですし。僕はいろんなグループの演奏をあちこち見て回りながらこれまたすっかり上機嫌。音楽は本当に言葉や人種をあっというまに超越させる力を持っているんだなあ、と実感しました。

<もう一軒、虫入りのメスカル酒で仕上げ>

瓶底の虫を示す店員さん
かれこれ1時間以上、広場を散策しそろそろ午前1時半だからホテルに戻ろうと考えたわけですが、その前にもう一杯だけ飲んでその勢いで眠るほうがよいのでは、と目に付いたお店に入ると楽しそうなおばちゃんがメニューを持ってきてくれまして、すかさず「メスカル飲みたい」と伝えると持ってきてくれたのがこの瓶・・・なんかの幼虫入ってますよ。
ライムと塩とでメスカル
後で調べたら密造酒やまがい物でないメスカルを証明するために虫を入れはじめたのがはじまりのようで(いや何言ってるかよく分かんないんですが)、おそらくこれを喜ぶ観光客が多いのでしょう、おばちゃんが何度も写真撮ってくれました。ライムを搾ってコップ酒、あっという間に酔っ払いが完成し、もう一杯どう?のお誘いもフラフラ断ってすぐむかいのホテルに倒れ込む私。なんて安上がりなんでしょう。

かなり現地化している
部屋でスマホを確認すると1週間伸び放題の無精髭と酔っ払った目つきの不良アジア人が写っていてなんだかすっかり現地化してきてるよなあこのおっさんは、と満足げに朝までぐっする眠れたのでした。ということでメキシコでの最後の夜は思ってもみなかった深夜の週末マリアッチ大会に遭遇できてとてもラッキーかつ大満足でありました。

明日はついに出国です。

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