高雄から台中、逢甲夜市
高雄駅周辺を朝散歩
時差が1時間だと惚けている感覚はない。でもこの部屋には窓がないんだった。だから朝かどうかは時計に頼るしかない。そういえば2016年に北京に行ったときもまったく窓のない部屋だった。GoogleのBARD先生によると日本だとほとんど見かけないが台湾では窓のないホテルはそこそこあるみたいだ。ビルの面積がデカいからかな。
とりあえず朝食だよな、と妻を起こしてエレベータに乗る。ホテルの受付には二人の若者が座っててなんか良い感じだ。日本のビジネスホテルみたいにマニュアル通りに接客する感じではない。思い思いに過ごしながらしっかり業務は果たします、という感じがとても良い。客との上下関係がない。
ホテルを出て無鉄砲に歩く。感覚だけが頼りだ。自分たちが高雄市内の繁華街を歩いているのかビジネス街を歩いているのか把握していないのだけど、駅前である以上はそこそこ賑やかなはずだ。でも大通りに開いてそうな食堂は見当たらない。既に8時を回っているので時間が遅いのかもしれない。しかしなんどか角を曲がり、少し狭い横丁に入るとちらほら食堂が並び始めた。何軒か様子を見てなんとなくここだよねって感じのお店に入る。どの店も店先で料理をしており、呼び込まれるわけでもいらっしゃいってわけでもない。でも拒絶されてもいない。空いているテーブルに腰掛けると注文用のメニュー(というか明細)とペンが置いてあるので、小籠包ですねこれは、という漢字を探して○をして渡す。それだけ。漢字が読めて良かった。スープも二種類、注文してみた。ほどなく料理が運ばれてきた。刻み生姜が効いてる小籠包と熱々の酸辣湯スープが絶品だ。夫婦でとっかえっこしながらほくほくである。一人旅だとどうしても食べる種類が限られるけどこういう時に夫婦旅はいいなと思う。
バイク通勤とChatGPT
日頃朝食を食べない妻も満足して店を出ると台湾名物の通勤バイクの大河に遭遇。10年前より自転車が減ってバイクが増えた感。ホテルに戻りChatGPT4に台湾のバイクってどこ製が多いの?と質問すると台湾で走っているミニバイクやスクーターは、主に以下の国々で製造されています:
台湾:
- 台湾はスクーターやミニバイクの大手製造国の一つです。
- 台湾の代表的なブランドにはKYMCO(光陽工業)、SYM(三陽工業)、PGOなどがあります。
日本:
- 日本のメーカーも台湾で人気があります。
- ホンダ、ヤマハ、スズキなどがよく見られるブランドです。
中国:
- 経済的な価格帯のモデルでは、中国製のミニバイクやスクーターも市場に出回っています。
- という答えが返ってきた。以前の旅では考えられない情報量だけど、2024年的かもしれない。今回はあちこちでけっこう生成AIのお世話になりました。
自強号で台中市に向かう
さてホテルをチェックアウトして高雄駅に戻ると台中まで北上するためチケットを2枚買う。自強号とは特急列車のことだ。新幹線も走っているが日本と同じで駅が離れているため案外不便なのだという。駅の窓口でチケットを買うのはとても簡単、インドとは違う。インドだけが特殊なのだ、たぶん。日本と同じ狭軌なこともあり、駅もプラットフォームも全く違和感がない。ほぼ国内移動と同じ感じで入ってきた列車に乗り込む。指定席を取っただけど、車両番号と通番で構成されておりJR.に比べて格段に分かりやすい。指定席と自由席とは分かれていないようで、席が空いてればどこに座ってもいいけど予約した人が乗ってきたら席を立つルールらしい。とても合理的だ。
まだSIMカードを買っていないのでスマホはほぼ使えない。でも途中停車駅だと無料Wi-Fiが入るので慌ててメール仕事したりするのがちょっと懐かしい。走り出してしばらくすると日本では絶滅気味のワゴンサービスがやってきた。お弁当はBENTO、で通じるようだ。少し薄手の弁当箱を開けてみるとこれが実に美味い。量も完璧だ。箱のイラストも素敵。でもビールを売ってくれる気配はなかった。総じて台湾の人はお酒をあまり飲まない。酒なんかより楽しいことを知っているって感じなのだ。
台湾最南端に近いの高雄からほぼ中央部に位置する台中市への移動は2時間40分程度。九州で言えば鹿児島から熊本へ特急列車で移動する感覚だ(もう新幹線しかないけど)。これくらいがちょうど良い。窓の景色も車内の雰囲気もほどよく楽しめる。それにしても台湾は思った以上に広い、大きい。九州島より少し小さい程度、というから当たり前だけど。
台中駅界隈を歩きSIMカード購入
台中駅に到着した。列車を降りて駅に立つと思わず見上げてしまう外観には驚く。どことなく昭和テイストな列車やホームとの落差が凄い。二階に上がると写真のような巨大な屋根が拡がり、雨風を防いでいる。だからかもしれないけど路上生活者らしき人影もちらほら。だからといって危険な感じもない。なんとなく溶け込んでいるくらいだ。南国特有の鷹揚さかもしれない。妻が予約した宿は駅のすぐ近くだというが15時までチェックインできないのでプリペイドSIMカードを入手せねば、と荷物を持ったままぶらぶら歩く。でもなかなか売ってるお店がないのだ。空港で買うのが一番らしいのだが着陸したのが遅い時間だったためどこも閉まっていたのだ。旅行客向けの短期プリペイドカードって台北や高雄などの空港の近くにしかないのかもしれない。などと考えていたらそれらしき店があるではないか。東協広場というビルの1階である。タイ人らしきお姉さんと話してたらあるわよ、8日間で500新台湾ドルだけど、とのこと。2,000円ちょっとだからぜんぜんOKである。では2枚お願いします、というと僕と妻のスマホを開けて設定までしてくれた。AISというタイの携帯会社である。なるほど出稼ぎに来る人向けのカードなのかもしれない。これでほぼ国内旅行と同じ条件になった。なってしまった。
初心に戻って駅近くまで戻り、もう一度歩いてみたらあっさり見つかった。なんとさっきSIMを買った東協広場ビルの4Fではないか。Ning Cui Hotel。無駄に歩かせてしまった。少し時間は早かったけど凄くオシャレなフロントに並んだら部屋に入ることができた。今回も1泊3,000円くらいだけどちゃんと窓もある!なんともオシャレな部屋だ。しばし身体を休める。妻の膝も心配だし。僕は部屋のWi-Fi使ってリモートワーク。DBサーバーにアクセスして何やらかんやらいろいろです。
治安は恐ろしくよろしい。みんな幸せそうな顔で食やゲームを楽しんでいる。当然ながら酩酊してる人も(僕ら以外は)ほぼ見かけない。毎日必ずどこかで夜市が開かれてるわけだから、日本の祭りみたいに中高生がここぞとばかりに悪ぶるなんてこともない(最近見ないが)。怖いお兄さんが地回りしてる風でもない(僕らが気がつかないだけかもしれん)。バンコクみたいに明らかに正気を失った西洋人が踊ってる風景も見ない。とにかく幸福なのだ。
言葉はほとんど通じないけど、困ることはなかった。システムが単純だからだ。それくださいと言ったらOK。お金は英語かさもなくば適当に紙幣を渡すときっちりお釣りをくれる。価格交渉もチップも存在しない。たくさん売りつけてやろうとか一儲けしてやろうとか騙そうなんて悪意すらない。性善説を溶かしてぶちまけたらこんな世界になるのかって感じだ。たまたまかもだけど。ずーっと毎晩お祭りだと悪いこと考えるひまなんてないのかもしれない。
宿に到着、なぜか眼科
さてそろそろホテルに荷物を置きに、、と思ったけど事前にLINEで連絡のきた地図がぜんぜんわからない。丁寧に写真まで入れてくれてる中国語の地図を自動翻訳して見てるんだけどなかなか到達しないのだ。ホテルと言ってもビルの1フロアだからよっぽど気をつけないと分からないようであちこち歩き回ったら妻が膝が痛い、、、と言い出した。日本を出るちょっと前に痛めたらしいのだが荷物を持って歩いていたら歩けないくらい痛み出したらしい。お年頃か。初心に戻って駅近くまで戻り、もう一度歩いてみたらあっさり見つかった。なんとさっきSIMを買った東協広場ビルの4Fではないか。Ning Cui Hotel。無駄に歩かせてしまった。少し時間は早かったけど凄くオシャレなフロントに並んだら部屋に入ることができた。今回も1泊3,000円くらいだけどちゃんと窓もある!なんともオシャレな部屋だ。しばし身体を休める。妻の膝も心配だし。僕は部屋のWi-Fi使ってリモートワーク。DBサーバーにアクセスして何やらかんやらいろいろです。
路線バスは僕らの味方
少し休んだ後は宿から歩いてすぐの宮原眼科へ。といっても目が悪くなったわけではない。日本統治時代の眼科が今では有名なスイーツ屋さんになっている。珍しく酒飲みの妻もスイーツを買って頬張っていた。ちょこっともらったけど確かに豪華で映える。すっかり観光気分になったので台中公園近くまで歩きそこから路線バスへ。電子カードで乗れるのでとても気楽だ。インドみたいに車掌が切符売りに来たりしない。無事ネットに接続されたスマホでマップを見ながらの移動先は今回初の夜市である。逢甲夜市
うっかり1つ乗り過ごしてしまったけど、目的地の逢甲夜市に到着。最大級の夜市らしい。でも思ったより露店は少なく、夜もやってる商店街って感じだ。妻の事前情報によると夜市ではほとんどアルコール類が販売されていないらしい。それはいかん、と事前に買っておいた缶ビールをバックパックに仕込んでちびちび飲みながらあちこち歩いて回る僕ら。不良ガイジンである。有名店といわれるお店に並び、B級グルメ的な何かを歩き食いして回るのであった。治安は恐ろしくよろしい。みんな幸せそうな顔で食やゲームを楽しんでいる。当然ながら酩酊してる人も(僕ら以外は)ほぼ見かけない。毎日必ずどこかで夜市が開かれてるわけだから、日本の祭りみたいに中高生がここぞとばかりに悪ぶるなんてこともない(最近見ないが)。怖いお兄さんが地回りしてる風でもない(僕らが気がつかないだけかもしれん)。バンコクみたいに明らかに正気を失った西洋人が踊ってる風景も見ない。とにかく幸福なのだ。
言葉はほとんど通じないけど、困ることはなかった。システムが単純だからだ。それくださいと言ったらOK。お金は英語かさもなくば適当に紙幣を渡すときっちりお釣りをくれる。価格交渉もチップも存在しない。たくさん売りつけてやろうとか一儲けしてやろうとか騙そうなんて悪意すらない。性善説を溶かしてぶちまけたらこんな世界になるのかって感じだ。たまたまかもだけど。ずーっと毎晩お祭りだと悪いこと考えるひまなんてないのかもしれない。
激辛麺との闘いそして射的
さてなんかちゃんとした晩ご飯食べようか、そういえば台湾初めての晩ご飯だぜ、やっぱ麺類だよねとか話しつつたまたま入った激辛麺屋さんはちょっとオシャレな作りだった。激辛を食べきった、というポラロイドが壁一面に並んでいる。とか言いながらたいしたことないんだろうと汁なし麺をオーダーし、舐めてかかったら頭から大汗の激辛だった。大王麻辣乾面逢甲旗艦店というお店の字面だけで強そうだ。
また夜市に戻って射的をするのだと妻が言う。その根拠なき自信はどこからくるのか、と付き合ったのだが有言実行でよく分からない景品を大量に貰って帰ってきた。妻曰く、取れにくい高級景品よりすぐに倒せる景品を狙って数を稼いだらしい。といっても日本のお祭りみたいに何か特別凄い景品が飾られててそれで客を引っ張る、みたいな仕組みではない。ちょっとした時間を楽しんでその分ちょっとしたお金を使う、貰う、という根源的な世界がそこにあるだけなのだった。
コメント
コメントを投稿