台中朝散歩 あまりよく眠れず、なんだか若い頃にタイムスリップしてもう一度人生をやり直す的なつまりブラッシュアップライフ的な設定の夢をしつこく見るという妙な夜を過ごした。時差があるわけでもないのに枕が変わるだけでいつもと違う夢を見るだなんてそこそこ若いな俺も。だんだん明るくなってきてこれ以上悶々としてても仕方がないぞと妻をおいて散歩に出た。 東協広場という大きなビルの4Fに僕らは投宿している。リノベ案件的なオシャレな空間だ。そのせいか西洋人が多い気がする。エレベータを降りると地方都市の朝に特有な空気が漂っている。うまく表現できないんだけど。 ゆがむ時系列 気の向くまま歩き出す。これ廃墟ですよね幽霊住んでますよね感のビルディングの隣には近代的なビルが佇んでいる。しかし1F部分はどこも同じようなひさしが続いているので歩いてだけだとその差を感じない。ひさしの上に別世界が拡がっているのだ、そう地方都市のアーケード街みたいに。少し距離を置いて振り返るとまるで21世紀と31世紀が連続しているように見える。もちろん廃墟側が31世紀だ。ガイドブックには「台湾に来ると懐かしい日本を発見することができるのです」などと書かれていたが、僕には過去でなく未来に見えたのだった。すっかり落ちぶれて廃墟のような建物が並んでいるがその中には生き生きとした庶民が暮らしている、そんな理想的な未来だ。 遠い未来 数ブロック歩くと電子街という看板があった。東京だと秋葉原か。いやこの感じは大阪日本橋だと思う。そう思うともう限りなく近い。寝不足の頭にはもうここも未来に見え始めている。銀河鉄道999で哲郎が舞い降りたあの街ですよすっかり。身体の弱いオタク野郎がいつか俺も星の海に飛び立つんだとガラクタ集めて作った宇宙船を並べ立ててたあの街ですよここは。 再会 日が昇ってくるにつれ気温も上昇してくる。歩道で主人を待つ茶色い犬と目が合う。そう君はいつだってどこにだっている。お互いを認識しつつも僕らは郷に入っては郷に従う感じで知らんぷりをする。でも別れ際に小さくウィンクするのだ。僕は旅をしているようでしていない。目に入る光景は視神経を通じ、恐ろしく小さな頭蓋の中で展開され混ざり合い、過去も未来も判然としない世界で旅をする。 対岸はベトナムなのだ そうだ朝飯を食べよう。でも歩いているうちに朝粥系のお店はなくなってしまった。ふ...
久々のブログ。旅行記とか、たまに考えたこととか。